プロンプトを「貼る」時代から「入れておく」時代へ。SkillでAIニュース編集室を作った話

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毎回プロンプトを貼るの、面倒だと思ったことはありませんか?

毎朝同じプロンプトをコピーして貼り付けている人は、Skill(スキル)を使うと、貼る作業そのものをなくせます。

Skillとは、AIに「この仕事はこの手順で進めて」と一度教えておき、必要な場面で自動的に使わせる仕組みです。ClaudeにもChatGPTにも、この仕組みがあります。

この記事では、次の順に説明します。

  1. Skill・プラグイン・プロンプトの違い
  2. 私(Amagami-lab)が、海外金融ニュース用のプロンプトを「Market Briefing JP」というSkillにした経緯
  3. Skill化で工夫した点と、正直な限界

「Skillという言葉は聞くけれど、結局プロンプトと何が違うのか分からない」という方に向けて書いています。

Skill(スキル)とは:「仕事の手順書」をAIに渡しておく仕組み

Skillは、繰り返す仕事の進め方を書いた手順書を、AIに登録しておく仕組みです。毎回プロンプトを貼る代わりに、一度登録しておけば、関係する依頼をしたときAIが自分で手順書を開いてそのとおりに進めます。

中身は「SKILL.md」というテキストファイル

ClaudeもChatGPTも、Skillの中心は SKILL.md というMarkdown(見出しや箇条書きを記号で書くテキスト)ファイルです。中身はだいたい次の3点です。

  • 名前:そのSkillの名前
  • 説明(description):「いつこのSkillを使うか」を書く短い文。AIはまずここだけを見て、今の依頼に合うかを判断します
  • 本文:手順、出力の形式、守るルール、最後のチェック項目

必要に応じて、参考資料やテンプレートを同じフォルダに入れることもできます。

いつ使われるのか

  • AIが、依頼の内容と「説明」を見比べて自動で使う
  • 自分で名前を指定して呼び出す(Claudeは /名前、ChatGPTは @ メンション)

説明だけを先に読み、合うときだけ本文を読み込むので、登録した手順書が増えても、毎回の会話を重くしません。

ClaudeとChatGPTでの違い

どちらも公開されて間もない機能で、画面の名前や提供範囲はこれからも変わります。ご自分の画面で、「スキル」や「プラグイン」のメニューがあるかを確認してください。

参考:Using skills(OpenAI Academy)、Skills(OpenAI Developers)、Extend agents with skills(Claude)

どちらも公開されて間もない機能で、画面の名前や提供範囲はこれからも変わります。ご自分の画面で、「スキル」や「プラグイン」のメニューがあるかを確認してください。

参考:Using skills(OpenAI Academy)、Skills(OpenAI Developers)、Extend agents with skills(Claude)

プラグインとは何が違うのか:Skillは「手順」、プラグインは「セット」

結論から言うと、Skillはプラグインの中の一部品です。OpenAIの公式資料では、プラグインを「ツールにつなぐ仕組み(MCPサーバー)とSkillをまとめた上位の単位」とし、Skillはその「ワークフローの層」と説明しています。

たとえて言うと、料理のときのこんな違いです。

  • プロンプト:その場で口頭で伝える指示
  • Skill:レシピカード(手順・盛り付け・最後の味見)
  • プラグイン:レシピカード+使う道具(外部サービスへの接続など)をまとめた箱

使い分け表

プラグインは、Skillの外側に付いているものです。プラグインの中のワークフロー部分が、Skillです。Skillだけで、ライブデータや外部操作を使わずに動くこともあります。

ChatGPTの「GPTs」「Projects」とはどう違う?

ChatGPTには、Skillのほかに似た名前の機能があります。OpenAIの公式資料では、次のように役割が分かれています。

この3つは競合するものではなく、組み合わせて使うことを想定したものです。

参考:Using skills(OpenAI Academy)、Skills(OpenAI Developers)

この3つは競合するものではなく、組み合わせて使うことを想定したものです。

参考:Using skills(OpenAI Academy)、Skills(OpenAI Developers)

経緯:「このプロンプト、毎日使うのに毎回貼っている」と気づいた

私は、海外の金融ニュースを日本の個人投資家向けに編集し、Xに投稿できる形にしてくれるプロンプトを作っています。noteでも販売しています。

プロンプトの中身は、次の5ステップです。

  1. 海外メディアから最新ニュースを調査する
  2. 日本株・米国株・為替への影響で選別する
  3. 重要度を★で判定する
  4. 事実と分析を分ける
  5. X投稿用の日本語にする

これを毎朝、チャットに貼って使っていました。でも、同じプロンプトを毎日コピーして貼るのは、地味に面倒です。そこで「これをSkillにして」とClaudeに頑んでみました。

Skillにして、最初に実際に動かしたところ

Skillができたあと、「今日の金融ニュース」とだけ送ってみました。内容は悪くありませんでしたが、実際に使うと、プロンプトを読んでいるだけでは気づかなかった問題が見えてきました。

  • 「いつのニュースか」が曖昧になる:記事が公開された時刻と、出来事が起きた時刻が、混ざってしまう
  • ニュースが少ない日がある:直近24時間だけでは、重要なニュースがあまり拾えない
  • 記事本文を開けないことがある:アクセスを制限しているサイトでは、検索結果の抜粋しか読めず、どこまで確かめたニュースなのかがわからない

それぞれを直していく過程が、プロンプトを単にSkillに変換するだけではなく、「アップグレード」と呼べる変更になっていきました。

もとのプロンプトは、今もそのまま使える

先に伝えておきたいのは、プロンプト版が「古くて使えない」わけではないということです。プロンプトを読めて、自分で調整できる人には、プロンプトだけで十分です。アップグレードしたのは、「貼る手間」と「ご自身で調整しないといけない部分」を減らすためです。

Skill化で工夫した5つの点

Skillにするときに、「必ず守らせること」を細かく書けるという利点があります。プロンプトでは大雑把に書いていた部分を、次の5つに作り直しました。

1. 「いつ起きたか」と「いつ報じられたか」を分ける

ニュースには、時刻が2つあります。

  • イベント発生時刻:統計の発表、発言、決算などが実際に起きた時刻
  • 記事公開時刻:その記事が公開・更新された時刻

記事が新しくても、中身が過去の出来事の振り返りなら、ニュースとしては古いものです。ここを混ぜると、古い情報を「今日のニュース」として投稿してしまいます。そこでSkillでは、次のルールを書きました。

  • URLや見出しの日付だけで判断せず、記事本文やメタ情報の公開・更新時刻を確認する
  • 「9/10」のような表記は、月/日と日/月の両方に読めるので、曜日や数値で確かめ、確かめられなければ「日付確認不可」とする
  • イベント発生時刻が記事にあるなら、公開時刻から推測せず「記事に記載なし」と書く
  • 24時間を超えたニュースを投稿するときは、本文に発生日を入れる

2. 24時間で足りないときだけ、72時間まで広げる

原則は直近24時間です。ただし、重要度★★以上のニュースが3件未満のときだけ、最大72時間まで拡大します。拡大したときは、出力の冒頭に「24時間→72時間に拡大」と理由を書きます。

候補にできるのは、「イベント発生時刻」と「記事公開時刻」の両方が対象期間内のものだけです。件数合わせに古いニュースを混ぜないためです。

3. 「どこまで確かめたか」を表示する

各ニュースに、次の2つのラベルを付けます。

本文を開けない記事(アクセス制限や有料記事)は、「抜粋のみ」として扱い、制限を回避しようとはしません。報道記事で確認できないときは、FRB、BLS、BEA、米財務省、SEC、企業IRなどの一次資料を使うようにしています。

4. 事実と分析を、見た目で分ける

分析は必ず「→」で始め、可能性や注目点として書きます。記事に書かれていない因果関係を事実として書かず、将来の値動きを断定しません。

  • 変える前:「CPI低下でドル円は下落する」
  • 変えた後:「米CPIは市場予想を下回った(Reuters)。」+「→米金利低下を通じ、ドル円の上値を抑える材料になる可能性。」

5. 出力前のチェックと、「確認できなかった点」欄

Skillの最後に、自分での見直し項目(時刻を分けたか、期間内か、数字を照合したか、推測で埋めていないか、など)を置き、問題があれば「確認できなかった点」に書くようにしました。「統計の日付を読み違えた」「同じ材料を二重に数えた」のようなミスを防ぐためです。

72時間を広げても確認できるニュースがない場合は、「確認できる情報が不足しています」と正直に報告するようにしています。存在しないニュースや数値を作らないことを、最も重要なルールにしています。

出力はこうなります(一部)

調査基準:YYYY-MM-DD HH:MM JST
対象期間:直近24時間

  1. 【ニュース見出し】
    • 重要度:★★★
    • イベント発生時刻:日本時間(現地時間)
    • 記事公開時刻:日本時間
    • 確認度:本文確認
    • 照合:複数ソース
    • X投稿:

【ニュースを一言で表すタイトル】
📊確認された事実を簡潔に記述(媒体名)。
→市場への影響・注目点を可能性として記述。

ChatGPTとClaudeの両方で使える形にした工夫

私はもともと、ChatGPT向けにも同じプロンプトを使っていました。そこで、Claudeで作ったSkillと、ChatGPT用に作っていた設定を見比べ、よい部分を、1つの SKILL.md にまとめ直しました。

「GPT」や「プラグイン」ではなく、Skillを選んだ理由

この仕事は、「最新ニュースをWebで調べて、手順どおりに編集する」ことが中心です。外部サービスへの連携や、サーバーを用意する必要はありません。だから、プラグイン(手順+外部ツール)ではなく、手順書だけのSkillで足りると判断しました。買ってくれた方にとっても、ファイル1つを登録するだけで済む、という手軽さがあります。

工夫した点

  • ファイルを1つに統合した:もともとは、本体と「出力フォーマット」の2ファイル構成でした。これを1つの SKILL.md にまとめ、登録時のミスを減らしました。
  • 「いつ使うか」の説明を短く書いた:Skillの説明文は200字以内。「今日の金融ニュース」「Market Briefing JPを実行」など、使う人が実際に言いそうな言葉を入れました。
  • ChatGPT用の指示を短くした:プロジェクトの「指示」欄には、「アップロードしたSKILL.mdを編集ルールとして適用する」という内容だけを書きました。ルールの本体はファイル側に置くことで、更新を SKILL.md を差し替えるだけにしました。
  • 登録で詰まりやすい点を先に潰した:ClaudeでZIPを登録するときは、フォルダ名をSkillの名前と同じにしないと登録できないことがあります。そこで、名前を合わせたZIPを用意しました。

ChatGPTの「Skills」機能を使う場合は

ChatGPTにはSkillsという機能もあり、SKILL.md を中心にした同じ考え方で作れます。ただし、利用できるプランやワークスペースの設定は、ご利用の環境で異なります。公式ヘルプでは、個人スキルの対象をBusiness・Enterprise・Healthcare・Eduとしているという紹介もあります(解説記事)。そこで私は、より多くの方に使っていただけるよう、「プロジェクト+ファイル」の導入手順を基本にしています。ご自分の画面でSkillsが使える場合は、同じ SKILL.md をそこに登録することもできます。

「同じファイルが、2つのAIで使える」ことが、Skillを「形」にしておくことの大きな利点です。プロンプトを貼るだけだと、サービスごとに貼り直す必要がありました。

正直な限界と、注意してほしいこと

Skillにしても、AIが間違える可能性はなくなりません。使う前に、次の点を知っておいてください。

  • 投稿する前に、自分で原典を確認する:このSkillは草稿づくりを助けるものです。数字や発言、時刻は、必ず元記事や一次情報で見直してから投稿してください
  • Web検索ができる環境が必要:ニュースを調べられないときは、「最新ニュースを確認できません」と伝えるようにしています
  • 記事本文を読めないことがある:アクセスを制限しているサイトでは「抜粋のみ」と表示されます。その場合は、表現を控えめにしています
  • 売買を勧めるものではない:個別銘柄の売買助言や、確実な値動きの予測はしません。情報提供を目的としています
  • 自動投稿はしない:Xへの投稿は、必ずご自身が確認してから行います
  • 個人利用を前提にしている:ニュースの有料配信や、第三者向けのサービスとしての利用は想定していません
  • 画面や提供範囲は変わる:ClaudeとChatGPTのメニュー名や、Skillを使えるプランは、今後変わる可能性があります

ChatGPTとClaudeの両方で使える形にした工夫

私はもともと、ChatGPT向けにも同じプロンプトを使っていました。そこで、Claudeで作ったSkillと、ChatGPT用に作っていた設定を見比べ、よい部分を、1つの SKILL.md にまとめ直しました。

「GPT」や「プラグイン」ではなく、Skillを選んだ理由

この仕事は、「最新ニュースをWebで調べて、手順どおりに編集する」ことが中心です。外部サービスへの連携や、サーバーを用意する必要はありません。だから、プラグイン(手順+外部ツール)ではなく、手順書だけのSkillで足りると判断しました。買ってくれた方にとっても、ファイル1つを登録するだけで済む、という手軽さがあります。

工夫した点

  • ファイルを1つに統合した:もともとは、本体と「出力フォーマット」の2ファイル構成でした。これを1つの SKILL.md にまとめ、登録時のミスを減らしました。
  • 「いつ使うか」の説明を短く書いた:Skillの説明文は200字以内。「今日の金融ニュース」「Market Briefing JPを実行」など、使う人が実際に言いそうな言葉を入れました。
  • ChatGPT用の指示を短くした:プロジェクトの「指示」欄には、「アップロードしたSKILL.mdを編集ルールとして適用する」という内容だけを書きました。ルールの本体はファイル側に置くことで、更新を SKILL.md を差し替えるだけにしました。
  • 登録で詰まりやすい点を先に潰した:ClaudeでZIPを登録するときは、フォルダ名をSkillの名前と同じにしないと登録できないことがあります。そこで、名前を合わせたZIPを用意しました。

ChatGPTの「Skills」機能を使う場合は

ChatGPTにはSkillsという機能もあり、SKILL.md を中心にした同じ考え方で作れます。ただし、利用できるプランやワークスペースの設定は、ご利用の環境で異なります。公式ヘルプでは、個人スキルの対象をBusiness・Enterprise・Healthcare・Eduとしているという紹介もあります(解説記事)。そこで私は、より多くの方に使っていただけるよう、「プロジェクト+ファイル」の導入手順を基本にしています。ご自分の画面でSkillsが使える場合は、同じ SKILL.md をそこに登録することもできます。

「同じファイルが、2つのAIで使える」ことが、Skillを「形」にしておくことの大きな利点です。プロンプトを貼るだけだと、サービスごとに貼り直す必要がありました。

正直な限界と、注意してほしいこと

Skillにしても、AIが間違える可能性はなくなりません。使う前に、次の点を知っておいてください。

  • 投稿する前に、自分で原典を確認する:このSkillは草稿づくりを助けるものです。数字や発言、時刻は、必ず元記事や一次情報で見直してから投稿してください
  • Web検索ができる環境が必要:ニュースを調べられないときは、「最新ニュースを確認できません」と伝えるようにしています
  • 記事本文を読めないことがある:アクセスを制限しているサイトでは「抜粋のみ」と表示されます。その場合は、表現を控えめにしています
  • 売買を勧めるものではない:個別銘柄の売買助言や、確実な値動きの予測はしません。情報提供を目的としています
  • 自動投稿はしない:Xへの投稿は、必ずご自身が確認してから行います
  • 個人利用を前提にしている:ニュースの有料配信や、第三者向けのサービスとしての利用は想定していません
  • 画面や提供範囲は変わる:ClaudeとChatGPTのメニュー名や、Skillを使えるプランは、今後変わる可能性があります

【要確認・公開前に削除】前回のnote記事で「朝のまとめ投稿」「今夜の経済指標」をうたっているので、このスキルに追加するか、対象外とここに明記するかを決めてから公開する。現在のスキルにはこれらの機能はありません。

プロンプトで十分?それともSkill:あなたに合うのはどちらか

noteでは、同じ金融ニュース編集のルールを、2つの形で公開しています。どちらが上ということはなく、調整の自由度と、手間の少なさの違いです。

プロンプトで十分な方へ

プロンプトを読んで今より良くできる、自分でSkill化できるという方は、この記事を読んだだけでも、十分にアップグレードできるはずです。プロンプト版は、はじめて金融ニュースの編集をAIに任せる方にも、十分なスタートになります。

▶ プロンプト版(前作)はこちら:note記事を見る

「難しいことは分からないけど、すぐ使いたい」方へ

Skillやプロジェクトの設定、ファイルの名前の合わせ方、ニュースの「いつ」の扱いなどは、はじめてだと、意外と時間を取られます。アップグレード版の note 記事では、次のものをまとめて用意しています。

  • 完成したSkill(SKILL.md)の全文
  • Claude版・ChatGPT版のインストール用ファイル(ZIP)
  • インストール手順、動作確認の方法、うまくいかないときの対処
  • カスタマイズのコツとよくある質問

▶ アップグレード版(Skill版)はこちら:note記事を見る

ブログを読んでくれたあなたへ

「プロンプトを貼る」から「Skillを入れておく」へ。この切り替えは、金融ニュースに限らず、毎日のように同じプロンプトを使うあらゆる仕事に当てはまります。まずは、いちばんよく使うプロンプトを1つ、Skillにしてみてください。

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